ほむんくるす

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〜脳の中のコビトを元気に〜

脳梗塞②心原性脳塞栓症とラクナ梗塞

 まただいぶ間が空いてしまいました、、、言い訳はしませんが仕事とブログを並行して続けている人本当にすごいな、と思います。

この仕事をしていて何回も泣きそうになってます。一番泣きそうなのが患者さんが動かせなかった手、足が動くようになった時。完全じゃないとしても、昨日よりも変化があったとき。ほんとにね、うれしいんですよ。

自分の力じゃないですよ、患者さんの力。すげええええええってなります。なんで自分も頑張ります。より良いものを提供できるように。

 

ただ、ここで言いたいのはまずは病気にならないことが第一です。そのために書かせてもらってます。これ。(更新おせえよ)合間縫ってがんばります

それにしてもいまだに画像作成とか構成とか慣れません、、、

 

 さて本題、、、

 

心原性脳塞栓症

読んで字の如く、心臓が原因です。

心臓にできた血栓がはがれて血流に乗って脳の血管に詰まってしまうことで起こります。心臓内に血栓ができる原因としては心房細動によるものが多いとされています。

タピオカジュースで例えると、ちゅーちゅー吸ってたらいきなりでっかいタピオカがストローふさいじゃってジュースが飲めなくなる状態です。急にふさがります。するとどうでしょう。血流一気に止まります。てことは急激に症状が現れます。意識が無くなったり手足動かなくなったり。心臓でできる血栓は大きいのでダメージを受ける脳の範囲は大きくなる傾向にあります。

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心原性脳塞栓症

で、怖いのはこのあとなんですね。血管が詰まるとその先に酸素などの栄養が行かなくなります。すると血管がもろくなってしまうんです。心臓でできた血栓は自然に溶けて再開通することが約60%とされています。再開通によってもろくなった血管が破けそこから今度は出血してしまうという「出血性梗塞」という重症化した状態になることが多いのが心原性脳塞栓症の特徴とも言えます。また、広範囲の脳細胞が壊死することによって脳が腫れてしまって(脳浮腫)正常な組織まで圧迫されて障害がさらに広がり、最悪の場合心停止に至ります。とても怖いんです。

心臓の病気と脳梗塞は関連してくることがよくありますので注意が必要です。心臓に負担のかかりやすい塩分の多い食べ物、エナジードリンク系も控えめにしたいところであります。

ラクナ梗塞

ラクナ梗塞とは脳血管の中でも太い血管から枝分かれして細〜くなった血管の先っちょの方が詰まってしまうことを指します。直径0.04〜0.5mmほどの血管が閉塞して起こる1.5cm以下の小さい梗塞です。大きな血管から分岐した血管ですから脳の奥の方が閉塞すると思ってください。脳の奥ってなんやねん、って人が多いと思うので解剖学的なことは今度わかりやす〜く伝えられたらと思います。

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ラクナ梗塞

症状としては手足の脱力感、しびれ、喋りづらい、舌が回らないとか。基本的に意識障害は伴わないです。電話先の人が呂律回ってないのに気づいて病院に行くように促した、っていう例もあります。小さな変化に気付くように日頃から意識したいところですね。

このラクナ梗塞の最大の原因は高血圧です。小さな血管なので持続的に圧がかかり続けると変性しやすい、といった理由だそうです。

今後も徐々に深めていきたいと思いますが何か質問があればどうぞ。

 

まとめ

・心原性脳塞栓症の塞栓は大きいから広範囲やられる

・塞栓は心房細動が原因なことが多い

・急激な症状出現。意識障害伴う

・自然開通などによる出血性梗塞が起こる

・心臓の病気と関連、健康診断はしっかり受けて以上があれば治療を

 

ラクナ梗塞は小さな梗塞

・手足の脱力、喋りづらいなど意識障害を伴わない

・最大の敵は高血圧

 

 

梗塞シリーズの表面が一旦終わったところで、次回からは脳出血シリーズに移行します。どうぞよろしくお願いします。